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リトルバスターズSSサイトです。 50000hit!!ありがとうございます!! 管理者メールアドレスmaio7749@yahoo.co.jp
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ここは白い世界。
全てが始まる前の何もない世界。
あるいはここは俺の心象世界なんだろうか?
だが今はそんな事はどうでもいい。



そこで俺は誓った。・・・俺自身に

俺は助ける。

何があってもあの二人は助ける。

そのためには・・・なんだってする。

 

「本当にそんなことをやる気か?」

・・・俺の声がした。
振り返ると、地面からのびる何体もの幻影の姿。
そしてそれらは・・・すべて俺の形をしていた。
なるほど・・・これが良心の呵責というやつなのだろうか。

俺は幻影へと歩み寄る。
すると幻影の俺が口を開く。

「お前の行動は倫理的ではないな」

ーーー倫理、道徳?そんなものは犬にでも食わせておけ。

幻影を握りつぶす。
するとその幻影は霧散して跡形もなく消えた。


「二人を信じろよ。お前はあの二人を見下してるだけだろ?」

ーーー現実を見ろ。今は理想にすがる時じゃない。あの二人は弱い。

握りつぶす。

「それで?あれだけ信じてくれた仲間たちを、お前は使い捨ての道具のように使うのか?」

・・・・・・

俺の胸に深い釘が刺さったような痛みが走る。
・・・それでも。
思い切り拳を握り・・・言い放つ。

ーーーああ、使ってやるさ。

最後の幻影を・・・握りつぶす。
これで邪魔者はいなくなった。


さあ・・・開幕だ。

偽りの世界での・・・観客のいない劇が始まる。
脚本、監督、演出は俺がやる。
だから役者達・・・せいぜい俺の思い通りに動いて見せてくれ。

 

タイトルは・・・

「2人の子供と8匹の家畜」

 

_________dear my friends~役者達へ__________

 

 

「俺たちが勝ちやがったぜ!!いやっほーーーーーーーーーーーーーーう!!」

今日は野球の試合だった。
結果は、我らがリトルバスターズの勝利。
こんな世界でも、それは文句なしに嬉しいことだ。

「よっしゃ!!胴上げだっ!!」

もりあがるリトルバスターズのメンバー。
ああ・・・本当にリトルバスターズは最高だな。
楽しくて、暖かくて・・・こんな場所、他にはないだろう。

「恭介!!やったね!!」
「ははっ、そうだな!!」
「みたかっ!!あたしの完璧なピッチングを」
「4点とられたじゃねえか・・・」
「でも鈴ちゃんは凄いよ~」
「まあ・・・十分よくやっただろう。俺のジャンパーがある限り負けることなどありえん」
「なにー!!それならはるちんのギャラクティカサイキックレボリューションがある限り・・・」
「うむ、それならおねーさんのもずくがある限り・・・」
「え、えっと・・・私の・・・ネイティブ並の英語能力がある限りっ・・・」
「・・・なんでやねーん・・・ずびし」


ははっ・・・お前たちは本当に最高だ。
何度だって言ってやる。

本当に・・・楽しかったぜ。
・・・お前らも最高に楽しかっただろ?
もう充分だろ・・・?

「恭介さん」
「?どうした西園?」
「・・・ありがとうございます」
「?何だよ急に・・・」

・・・?
いったい西園は何が言いたかったんだ・・・?
考えてもその答えはみつからなかった。

・・・そうして俺達は盛り上がるみんなをずっと眺めていた・・・
この幸せな光景を目に焼き付けるように


もう喜劇は十分だ。
さあ・・・ここからが悲劇の始まりだ。
・・・そしてそれは・・・俺の演出の見せ所でもある。

胸が・・・ひどく痛む。
だが俺はそんな痛みには気づかないふりをした。

・・・始めよう。
まずは・・・小毬からだ。

「ミッションスタート」

俺は自分に課したミッションを開始した。
こんなにも心踊らないミッションは初めてだがな・・・

何が演劇だ。
これではまるで人形劇じゃないか・・・

 

 

・・・ここはどこだ?・・・ああ、またここか。

気がつくと俺はまた白い世界にいた。

案の定俺の足もとから幻影が伸びてくる・・・
お前らも暇だな・・・いや、俺か。
だが・・・今度は俺じゃなかった。
幻影は・・・リトルバスターズのみんなだった。


「お前ら・・」


俺は驚きの声をあげた。
だが、みんなは目をつぶったまま動かない。
意識がないのか・・・?
いや、そもそもこいつらは幻影だ・・・本物じゃない。
・・・そうだ。惑わされるな。

俺は迷いを断ち切るかのように首を振り・・・
そんな幻影のひとりの前に立つ。
その幻影の名を呼んだ。


「三枝」

あのビラはさすがにこたえただろ?
でも理樹ならなんとかすると思ってたよ。
それと・・・姉と仲直りできてよかったな。
もう満足だろう・・・だから・・・消えろ

「じゃあな」

握りつぶす。
霧散していく幻影。
そして次の幻影へ


「能美」

始まりの日を思い出したか?
あの悪夢は忘れてた方が幸せだっただろうが・・・
それじゃあ二人の役に立たないんだ。
でも、お前も最後は十分役に立ってくれたな・・・

「あばよ」

握りつぶす。


「来ヶ谷」

お前は俺に抵抗したかったのか?
それとも単に理樹と一緒にいたかったのか?
・・・どちらにしろ・・・お前は十分人間らしかったよ。
あるじゃないか・・・感情。
だが・・・役を違えた役者には退場してもらおう

「終わりだ」

握りつぶす。


・・・俺は誰にも謝らなかった。
冷たい言葉でみんなの存在を消していく。

謝って楽になるのは俺でしかない。
それに情は・・・邪魔になるだけだ。
そんなものは捨てろ・・・


気づいた時には口から血が流れていた。
どうやら強くかみしめすぎていたらしい。

・・・とにかく俺は最後に西園の前に立つ。
そしてその名を呼ぶ。


「西園」

 

「なんですか?恭介さん」


「!!」

幻影が目を開いた。
あまりの事に一瞬思考が停止する。

「・・・恭介さん」

「お前・・・意識が・・・」

幻影だ・・・惑わされるな・・・
握りつぶせ!!恭介!!・・・みんなのように!!
どのみち、お前はもう戻れないんだ!!


「そんな顔・・・しないでください」


西園の幻影は・・・静かに声をかけてきた。
いや・・・これは幻影なんかじゃない・・・
正真正銘、本物の西園美魚だ。


「・・・ごめんなさい」

「・・・何でお前が謝る・・・?」
「恭介さんに全てを背負わせて・・・こんなに苦しめて・・・何もできなくて・・・」
「・・・お前は何も悪くないさ。頭では分かっていても人間は望んでしまうんだ」

そう・・・人間は無意識に望んでしまうのだ。
それは・・・罪なんかじゃない。
本当の罪人と言うのは俺のような人間を言うのだ。
お前は何も悪くない。

「それに、お前は十分よくやってくれた・・・だから」

そういって、俺は西園の顔を見る・・・
そこで気づいた・・・ 

 

「っ・・・なのに、何でお前が泣くっ・・・!?」

「うう・・うっああ・・・」

西園は泣いていた。
何で・・・何のため・・・誰のため?
・・・俺のために?
みんなを家畜のように使い・・・理樹に食らわせてきた俺のために・・・?
西園は・・・そんな俺のために泣いているんだ。
泣いてくれているんだ。
冷え切っていた俺の心に・・・何か暖かいものを感じる。


「・・・安心しろ」
「・・・?」
「あの二人は何があっても助ける」


だから・・・俺は笑ってやった。
西園を安心させるために、そして自分を鼓舞するために。

ああ・・・そういえば笑ったのは久しぶりかもしれないな。
俺は忘れていた大事な物を思い出した気がした。

「だから・・・待ってろ。すぐに俺もそっちに行く」
「・・・はい。みんなで待ってますから」

西園は涙を流しなら・・・それでも笑って頷いた。
二人で笑いあう。
これが・・・俺達の最後の別れ何だろうな。
・・・悪くない。

そう思いながら・・・俺は西園に手をのばす。
それをみた西園も俺に手をのばしてきた。

「ありがとう、西園。お前のおかげで・・・少し楽になった」
「いえ、こちらこそ・・・ありがとうございました。・・・あんな素敵な場所を作ってくれて、私なんかと一緒にいてくれて・・・あの2人を救ってくれて」
「予定だけどな」
「いえ、きっと救えます。恭介さんなら」
「・・・そうだな」


西園は目を瞑る・・・


そして、俺は西園ののばされた手を・・・力強く握った。


「・・・またな」

霧散していく西園、そしてみんなに・・・
俺は笑いながらそう言った。

 


目が覚める。
ここは・・・俺の部屋。
虚構世界での朝だ・・・
もうみんなが消えた世界・・・そして鈴が壊れてしまった世界。

「安心しろ・・・みんな」

俺は・・・それでもあきらめはしない・・・
絶対にあの二人は助けて見せるさ。
だからみんな・・・もう少しだけ待っていてくれ。
俺はすぐにみんなに裁かれに行くから・・・


ふと、俺の部屋に見慣れない本を見つける。
これは・・・絵本?
俺は何気なく手にとったその本を開く。


「ふっ・・・」

・・・なるほどな。
俺は薄く笑う。


・・・そうだな。演劇のタイトルを変更しよう。

新しいタイトルは・・・

 

「おとこのことおんなのこと8人の小人」

 

そう、これは観客のいない演劇。
今はいないみんなへと送る物語。

 

 


愛しき役者達へ


愚かな脚本家より愛をこめて

 


                        TO BE CONTIENUED

 

 

____________________________


2部作の前編です。

続くの!?って感じですよね・・・

今回はシリアスでいってみました。

む~、難しい。

やはり個別の黒幕は恭介だと思うんですよ・・・

いつもタイミングが良すぎるところとか、自分で解決しようとしないところとか・・・
二人のために心を鬼にして・・・
それは倫理的には到底許されないんでしょうけど・・・
そんなことは彼には十分わかっていたと思います。

俺もそんな強い意志がほしいなあ・・

ちなみにギャグはやはり充電中ということで・・・



感想いただけると凄くうれしいです!!
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てらしりあす
どちらかというとダーク寄りのシリアスSS。
いやー、っておい!?さんのSSでこの手のものが読めるとは思っても見ませんでしたから、正直度肝を抜かれました(褒め言葉ww

恭介を苛ませる、自分の良心という幻影。
そして、リトルバスターズの面々。
恭介に起きた事象というより、恭介自身の胸中、心象風景として捉えると、すんなり飲み込むことができますねー。
唯一意思を持っていたのが美魚だったのは今後の複線? それともっておい!?さんの趣味?(笑
絵本といい姿を見せなかった小毬といい、そして何よりdear my friendというタイトルといい、後編が楽しみです。

REI URL 2007/11/04(Sun)09:59: 編集
Re:てらしりあす
コメントありがとうございます!!いつもお世話になってます・・
確かにダークっぽいですよね・・・
最近カオスな内容ばっかだったので・・・たまにはシリアスにしてみました!!

今回のことはやはり恭介の心象風景というのが強いですかね・・・
ちなみにみおちんのは・・・どっちでしょう?
ただ自分は恭介とみおちんくっつかないかな~と思ったりしてますね・・・
なんとなく。

絵本、小毬。伏線なのでしょうか・・・?それは後編をお待ちください~
ただ今回のタイトルは「s」が重要ではあります・・・

次回もぜひ読んでください!!
【2007/11/04 23:03】
web拍手御礼!!
いつもWEB拍手ありがとうございます!!
皆さんの応援のおかげで力がわいてきます!!

11月3日
>面白かったし次が楽しみだけど・・・、前回との内容の差がすごいなぁw
全くですね・・・どれだけのギャップが・・・。後編できました~どうぞ!!

>よかったです。
ありがとうございます!!その一言がとてもうれしいです!!

>今度は恭介に対してのドッキリを見てみたい!
それは面白そうですね・・・ただ勝てねええええ!!

>何度やっても、この時恭介は…と考えさせられます。次回の恭介に、これは手向けの拍手だっ
恭介もきっとよろこんでいます・・・この恭介は本当に・・・ですよね・・・

>これは、私の想像の遥か斜め上、真人をも超えたっ
拍手SSですか?・・・それは確かにぶっ飛んでますよね・・・

93件の拍手ありがとうございました!!

11月4日
>例のチャットをしながら米(笑 SS読みましたよノシ 確かに自分のと被る部分もありますけど、 神海さんとREIさんの古式と謙吾のSSが被ったように、二次小説である以上そりゃありますって ですので気にせずやっちゃってください(笑 個人的に応援します<かみかみ
かみかみさん!!わざわざありがとうございます!!そう言っていただけると助かります!!お互いに頑張りましょう~

27件の拍手ありがとうございます!!

11月5日
>っておい!?さんのリトバスメンバー達のSSはコメディもシリアスも大好きです!!Refrain、リプレイしたくなりましたw (ここてつ)
ここてつさん!!いつもありがとうございます!!そう言っていただけるとマジやる気100倍です!!これからもよろしくお願いします~

8件の拍手ありがとうございました!!

11月6日
11件の拍手ありがとうございました!!

11月7日
6件の拍手ありがとうございました!!

11月8日
>ネガティブ並みの英語能力wwww
ね、ネガティヴ・・・それはやばそうですね・・
・でもクドはそんな感じですね・・・

4件の拍手ありがとうございました!!
っておい!? 2007/11/09(Fri)00:17: 編集
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