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「う…ん…」

意識が覚醒していく…この世界でみんなの声が聞こえる……とかやってる場合じゃないね。今日から学校だし。というか真人の筋トレの声が目覚まし代わりって…
割と寝起きのいい僕は、お約束の「あと五分~」なやり取りなどはせず、ベッドから身を起してすぐに身支度を始める。

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「全員、集まったな!!」

数日振りにリトルバスターズが全員集合した食堂に、恭介さんの声が響き渡る。
今日は『クーちゃんおかえりパーティ&リトルバスターズ新年会』の開催日。内容としては、外国から帰ってきたクーちゃんへのねぎらいと、今年もいい年でありますようにという祈願をこめてみんなでわいわいやろうというなんとも私達らしいものだ。
そして、なんとこのパーティの発案者は僭越ながら私なのですっ。私がこの事を提案すると、恭介さんは快く頷いてくれたのだった。


「ふぁ…」

私は、高度10000メートルの上空で大きな欠伸をします。それだけ聞くと何が起きたのか意味不明ですが、なんてことはありません、飛行機に乗っているのです。
テヴァからの帰り道の飛行機で私は暇を持て余していました。
皆さん今頃何をしているんでしょうね…。楽しいお正月は過ごせたんでしょうか。


フッフッフ、今こそこの計画実行に移す時!!いやー、悪だくみをする時のこの高揚感は何度経験してもたまらないデスヨ…あれ?そもそも悪だくみだったけ?まぁいいや。とにかくいつもの恭介君のように、楽しいことを企画する時っていうのはそれだけでワクワクするって言うことデス。
と、いつものようにTGVもびっくりの思考スピードを披露した私は、お姉ちゃんの部屋の前で恭介君よろしく不敵に笑い、その扉をノックした。それから間もなく、お姉ちゃんが扉の向こうから姿を現す。

「やはー、お姉ちゃんおはよー」
「あら、葉留佳おはよう」

当然のように朝の挨拶を交わす私たち。思えばこ少し前まではこんな風に普通の会話もすることもできなかったのだ。
…って感傷に浸ってる場合じゃないヨ!!しっかりと計画を遂行しないと…。やっぱり今年も去年以上に素晴らしい一年にしたい。そのためにはやっぱり出だしが肝心ですからネ!!


「みおちゃん、どーなつどうぞ~」
「ありがとうございます。神北さん」

神北さんから頂いたドーナツを口に運びながら、私は持参したお茶をすすります。同じく神北さんも私の淹れたお茶を飲みながら、大好きなお菓子を次々頬張っていました。
騒がしい日々も楽しいですが、たまにはこうしてゆっくりとした時間を過ごすのも悪くはないと思います。読書をしながらのお茶会。なんてすばらしい響きでしょう。おしむらくは、ここにある本が全てマンガだということでしょうか。


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