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海に来ていた。

私達で

リトルバスターズで

もう二度と揃うこともないと思ったこのメンバーで・・・




-----------------欠けてはいけないモノ----------------------


私たちの修学旅行か・・・
さすが、恭介氏は粋なことを考える。

そんなことを考えながら海岸に立つ。

「勝負だっ!!謙吾!!」
「ふっ、よかろう。二度と立ち直れなくしてやるわあ!!」
「はん!お前こそ腕の骨じゃすまねえぜ!!」

棒倒しでか・・・それはおねーさんもびっくりだ・・・
真人少年と謙吾少年は相変わらず馬鹿をやっている。

「ふぁあ、クーちゃん冷たいよ~。ようし!おかえしだ~」
「わふー!!小毬さん、やりましたね~」

二人は波打ち際で水を掛け合っている。

「ああ・・・小毬君、クドリャフカ君。その可愛さは反則だろう・・・おねーさん今すぐにでもお持ち帰りしたいよ、はあはあ・・・」
「うん、普通に見てて危ないからね」
「ふかー!!」

そこに理樹君と鈴君がやってくる。
鈴君は私を威嚇しているようだが・・・ああ可愛い・・・
よし、おねーさんがハグしてやろう。

「ふにゃー!!」
「あ!鈴!!待ってよ!!」

するとその気配を察したのか鈴君は逃げ出した。
いつもならば捕まえるところだが・・・

「姉御ー!!ジュース買ってきたっすヨー!!」

葉留佳君が戻ってきたので、やめることにした。

「姉御!!これなんかオススメデスヨ?」

ソースかつジュース・・・
例の如く突飛なジュースだ。需要はあるのだろうか?

「うむ、自分で飲め」
「え、ほら、これは姉御にのんでもらいたいなー、なんて・・・」
「おねーさんはこっちで十分だ」
「って、あらー!?それ私のジュース!!いつの間に!!」

まだまだ青いな葉留佳君。
げんなりとしている葉留佳君を尻目にパラソルに向かう。

「美魚君は相変わらず読書か」
「ええ、来ヶ谷さんも読みますか?」
「いや、遠慮しよう。?何かうれしそうだな君は?」
「気のせいです・・・」

少し引っかかったが、気にしないことにして、周りを見渡してみる。


馬鹿2人が馬鹿をして
理樹君が鈴君にふりまわされて
小毬君とクド君がはぁはぁで・・・
葉留佳君が泡を吹き・・・
美魚君は読書

いつも通り(一部違う気もするが)。まったくいつも通りの光景。

二度と手に入らないと思った光景。

どこまでも愛おしい光景。


だが、その光景に欠けている部分があることに私は気づいていた。

「恭介氏はどうした?」
「・・・見当たりませんね、また何か企んでいるんでしょうか?」

そう言いながらも美魚君の顔はどこか楽しげだ。
しかし一体どこにいったのか、恭介氏は。
私はふと海とは逆方向、道路のほうに目を向ける

そこにとまるワゴン車。
その中に恭介氏はいた。



「恭介氏」

私はワゴン車の扉をあけ、恭介氏の後に座った。

「ん・・・来ヶ谷か」

恭介氏は少し振り返ったが、すぐにまた前をむいた。

「意外だな。恭介氏なら、「いやっほーーう!!リトルバスターズ最高ーーー!!」とかいいながら真っ先に海に突っ込むかと思ったが」
「はは、一応俺も病み上がりだからな。ここまでの運転で少し疲れた・・・」

恭介氏は苦笑いしながら答える。

「それをいうなら来ヶ谷こそ「ああ・・・小毬君、クドリャフカ君。その可愛さは反則だろう・・・おねーさん今すぐにでもお持ち帰りしたいよ、はあはあ・・・」とか言って凝視してそうだがな」
「む」

さすがは恭介氏といったところか。

「で、そんな来ヶ谷女史が、俺なんかに何の用だ?」
「別に、ただのきまぐれさ」

沈黙が場を支配する。
別に気まずい空気というわけではないが、この男がこんなに黙っているのは珍しい。

「なあ・・・来ヶ谷」

唐突に恭介氏は口を開いた。
普段はあまりみせない真面目な口調だ。

「どうした?」



「俺のことを恨んでいるか?」

一瞬何のことか理解できなかった。

「もう朧げにしか覚えてないかもしれないが・・・俺は理樹と鈴を助けるために、お前ら・・・バスターズのみんなを駒のように扱った。お前らの心を踏みにじり、犯し、利用した。それは、決して許されることではないだろう」

なるほど・・・あの時の話か・・・
あの時、私たちは恭介氏に協力した。
そして恭介氏は理樹君と鈴君を強くするためにあらゆる手を使った。
私たちに対して倫理や道徳では許されないような手段も数多く使った。
しかし・・・

「恨んでいる・・・といえば、どうするんだ?土下座して謝罪でもしてくれるのか?」

そんなことをするために聞いたのか?
私はミラー越しに恭介氏を睨んだ

「俺は謝らない」

恭介氏は私を睨み返し、そして言った。
力強く
きっぱりと

「もし同じことが何度あっても、俺は何度でもあの選択をする。どれだけお前らが俺を憎もうとも、選択を覆したりはしない」

そして少しトーンを下げ

「それに・・・もし俺が謝れば、あいつらは間違いなく俺のことを許すだろう。そんなことはあってはならない。俺は決して許されてはいけないんだ」

・・・・・・・・
あの質問は・・・謝罪という逃げ道を作るためのものではなく、私達への意志表示をするためだったのか。
彼は私たちに言っているんだ。
好きなだけ恨め、俺はそれをすべて受け止めると。

・・・全く・・・敵わないな・・・
貴方は本当に強い・・・
だが・・・

「私は許すことはできないな」
「・・・そうか」



「そもそも私は恨んでもいない。だから許すこともできないのだよ」

恭介氏はキョトンとした顔をする。
なんとも滑稽だった。

「みんなだってそうだ。誰も君のことを恨んでなどいない。もしそんなことを聞いたら怒るだろうな。みんなずっと君の帰りを待っていたのだから」

私はくすりと、笑う

「言っておくが、私が気休めなんていう人間ではないということは分かっているだろう?」

全く・・・。
他人のことには異常と言える程鋭いくせに。
何故自分のこととなるとこれ程鈍くなるのか・・・?

私は苦笑をする。
それは私も同じか・・・。

恭介氏は気恥ずかしそうにしながらワゴン車を降り、海のほうを向いた。
何をする気だ?
そして・・・

「リトルバスターズ最高ーーーーーーーーー!!
いやっほーーーーーーーーーーーーーーーーーう!!」

叫んだ。
耳きーんだ!!という声が海岸から聞こえてくる。
本当に耳きーんだ・・・

「来ヶ谷も叫ぶか?」
「・・・断る」
「ありゃ、残念」

そして子供のような笑みで振り返り

「よしっ!それじゃ、みんなの所にいくか!!」
「うむ、そうだな」

海岸へと駆けて行った。



そうだ

君がいてこそのリトルバスターズだろう?

君がいなくては始まらないのだよ。

もっともっと私たちを楽しませてくれ・・・

なあ・・・リーダー・・・


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
SS 第2弾です 

以前mixiで書いたやつの転載です

駄文ですいません・・・

今回は来ヶ谷です

恭介とマジトークさせたかったので・・・

感想お待ちしてます!!
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読みました
これはいいSS。
最後叫ぶあたりが恭介らしくて格好良かったです。
ユウ 2007/09/11(Tue)18:49: 編集
ありがとうございます
感想ありがとうございます!!

いかにして恭介のかっこよさをだすか・・・

これからも精進していくのでよろしかったらまた感想いただけると嬉しいです!!
っておい!? 2007/09/12(Wed)00:04: 編集
いいね
よかったです。
私も、この2人のこういう内容の話は
エンディング後にあったと思います。
あくまで妄想考察だけどww
sion 2007/10/02(Tue)03:55: 編集
Re:いいね
コメントありがとうございます!!
自分の妄想全開の作品ですが、楽しんでもらえてうれしいです!!

恭介がヒロインの中で本気トークするなら、やっぱり来ヶ谷かな~と思い、書いてみました。

またよかったら感想ください!!
【2007/10/02 22:50】
これは良いお話
あえて悪役であろうとする恭介氏にそう思う事がそもそも間違いだと正す唯湖さん。
思慮深いと言うかいざって時のまとめ役と言える
お二人のマジトークとても良い感じでした。
かなり気に入ってますので、今後も楽しみにさせていただきます。
るじゅなー 2007/10/29(Mon)18:44: 編集
Re:これは良いお話
コメントありがとうございます!!
この2人の組み合わせっていいですよね!!
タイプが似すぎてるから付き合いそうではないですが・・・それでも仲は非常によさそう・・・

お気に召していただけたなら嬉しいです!!
どんどん読んじゃってください!!
【2007/10/30 00:19】
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