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L

とても悲しい光景が広がっていた。

少年は少女の手を引いて、背中を向けた。
二人の肩は震えている。きっと泣いているんだろう。

寂しさは、いつも暖かさの隣にある。
暖かかったからこそ、彼らは今寂しいんだ。悲しいんだ。
そして彼らはこれから先もずっと寂しさと戦っていくんだ。たった二人で。

それが、彼が望んだことだったから。
でも……

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私は何もできなかった。


ここは私達が作りだした世界。

偽りの世界。

理樹君と鈴ちゃんの2人を強くするための世界。

私は・・・その世界の歯車が狂い始めていることに気づきながら・・・何もできなかった。

その結果・・・鈴ちゃんは壊れてしまい、あの人も変わってしまった。

でも・・・そんなの・・・あんまりだよ・・・

あの人は誰よりも頑張ってきたのに・・・

どうしてこんなことになってしまったんだろう。

あの人が望んだのはこんな結末じゃないのに・・・


・・・だけど・・・私にできることなんてたかが知れている。

そんな自分の無力さが嫌になる。

だから・・・私は祈る。

ああ・・・どうか・・・この終わる世界に・・・

ここは白い世界。
全てが始まる前の何もない世界。
あるいはここは俺の心象世界なんだろうか?
だが今はそんな事はどうでもいい。


「いや~、ヒドイ目にあいましたヨ・・・」

葉留佳さんがしみじみと語る。
どうやら佳奈多さんにみっちり絞られたようだ。
なんとか解放された葉留佳さんは僕たちに合流した。

「っていうか理樹君ヒドすぎ!!ちゃんとやるなら事前に確認とってよ!!」
「いや、それドッキリじゃないし・・・」

ひょんなことからはじまったドッキリトルバスターズ選手権。
来ヶ谷さんから始まって、謙吾、真人、僕と成功を重ねてきた。
・・・残るはオーラスの恭介だけだ。


「・・・ついにこの時が来たか・・・」

真人が意気揚揚と立ち上がる。
急遽開かれることになったドッキリトルバスターズ選手権。
現在来ヶ谷さん、謙吾までが終了。
二人とも成功している。 


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