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リトルバスターズSSサイトです。 50000hit!!ありがとうございます!! 管理者メールアドレスmaio7749@yahoo.co.jp
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僕の合図を皮切りに恭介と小毬さんに大量の雪玉が降り注ぐ。

「甘いぜっ!!」
「甘いよ~!!」

恭介の驚異的身体能力がすべての雪玉を叩き落とした!!
そして小毬さんの隠された超能力によりすべての雪玉が僕らへと降り注ぐ!!


・・・なんてことはあるはずもなく・・・

雪玉の的となった2人は雪に埋もれて倒れていた。




_________WARMING SNOW 後編____________


「さすがの恭介もこれはどうしようもないようだな」
「へっ!!筋肉がたりないからだぜ」

いや、筋肉があってもどうにもならないと思うけど・・・
恭介はゆったりと起き上がった。
無駄に余裕がある・・・。

「ふっ・・・勝った気になるのは早いんじゃないか?」
「ふむ、負け惜しみか?恭介氏」
「往生際が悪いデスヨ!!おとなしくアヒョー!!とか言ってたほうがいいんじゃないデスカ!?」

そう言って僕らは次の雪玉を構える。
それでも恭介は余裕の表情を崩さない。

「な、何ですかー!?あの余裕は!!」
「おそらくはハッタリかと・・・気にしては負けです」
「ははは・・・そう思いたければ思ってるがいいさ・・・」

そう言って恭介は戦闘態勢をとる。
一体何をする気なんだ!?
僕らが警戒していると

「いくぞ、小毬!!お前の出番だぜ!!コードネーム「リトルコマリンハンターズ」発動だ!!」

ビシッ!!と恭介は作戦開始を宣言する。
・・・何が始まるんだ!?



「・・・・・・・・」



・・・一向に何も起きない。
恭介も作戦開始のポーズのまま固まっている。
あ、冷や汗が垂れてる。

「・・・え~っと、小毬様?」

「・・・きゅう~」

最初の一撃で目を回していた!!
全員の目がキラッと光る。

「終わりだ、きょーすけ」
「チェックメイト。だね」
「・・・俺を甘く見るな・・・」

恭介は不敵に笑う。
そして・・・



「ギブ」

両手を上げて、ギブアップした・・・。
何か無駄ににこやかだ・・・
ちなみに僕らは全くお構いなしに雪玉を投げつけまくった。


10分後・・・
恭介は動かない・・・いや、見えない。
凄まじい数の雪玉によって恭介は地面と同化してしまっていた。


「これ、さすがにやりすぎたんじゃねーか?」
「うむ、どこに恭介がいるのかも解らないな」
「小毬さんは救出しましたっ!!」
「えらいぞクドリャフカ君。もずくをあげよう」
「それはともかく恭介君探さないとまずいような・・・」
「このままだと凍死・・・あるいは窒息死・・・」
「ほ、ほんとかっ!?」
「と、とにかく探さないとっ!!」

しまった・・・
どうやら悪ノリがすぎたようだ。
恭介・・・無事だといいけど。

そうしてみんなで恭介を探していると・・・
ズボッ!!
じ、地面から手が!!

「・・・ミステリです・・・」
「いや、違うでしょ!!大丈夫!?恭介!!」

そうしてその手に近づいた瞬間。

「やってくれたな!!理樹!!」

恭介が雪の中から跳ね起きてきた。
そしてそのまま僕を押し倒す。

「う、うわっ!!」
「はははっ、今度はこっちの番だ!!うりゃうりゃ」

恭介は僕の顔に雪をかけてくる。
つ、冷たい・・・

「うっ、き・・恭介っうあっ・・・やめてよっ・・・」
「っ!!・・・やはり棗×直枝・・・王道が一番です・・・!!」
「みおちん、鼻血鼻血・・・」

何か西園さんは光惚とした顔してるし!!
というかみんな見てないで助けてよ・・・

「ほら、お前らも雪合戦の途中だろ?もうチームなんて関係ないぜ!!全員でバトルスタートだ!!」

恭介が合図を送る。


「ふむ・・・、確かにそっちの方が面白そうだ、そら」
「わ、わふー!!来ヶ谷さん冷たいですー!!」
「ああ、可愛い・・・ほらほら」
「わ、わふー!?」

慌てて逃げ惑うクド。
それに対して来ヶ谷さんはとてもキラキラしている。

それを皮切りに
それ以外のみんなも雪合戦を始めたようだ。
・・・僕はとりあえずこの状況から脱したい。

「食らえっ、きょーすけ!!」
「おっと」

恭介が鈴の攻撃をかわした隙に急いで立ち上がる。
助かった・・・
キラーンと僕の目が光る。

「・・・大丈夫か・・・りっ!!」


鈴の顔に雪玉を当てる。
油断していた所にジャストミートだ。

「何すんじゃー!!ぼけー!!」
「油断大敵だよ。今はチームなしなんだから」
「ははっ、わかってるじゃないか。理樹」


そうしてさっきのように全員入り乱れての雪合戦。
小毬さんもすぐに復活して加わった。
人数が増したからか、さっきよりも楽しく感じる。
5人で遊ぶのもいいけど・・・やっぱり僕らは10人でリトルバスターズなんだろうな。
誰一人欠けてはいけない・・・本当に素敵な場所だと思う。



どれぐらい時間がたっただろうか、
打ち合わせたわけでもなく雪合戦は終わった。
周りを見てみると全員雪まみれになってしまったようだ。


「あ、これって~」

そこで小毬さんが何かに気づく。
あれは・・・りきだるまだ。

「理樹君のゆきだるまだね~」

・・・・・・・・
あれで理解されるのはすごい複雑なんだけど・・・。

「ほ、ほわあ!?理樹君どうしたの!?」
「いや、別になんでもないよ・・・特徴がなくて僕そっくりでしょ?アレ・・・」
「え?特徴はあるよ~」

小毬さんは僕に笑いかける。
特徴とは・・・ツッコミだろうか。


「だってほら、この子、とても優しそうな顔してるもん」
「・・・え?」
「やさしいところ。理樹君そっくりだよね。これを作った人は本当に理樹のことが好きなんだね」


・・・なんだろう
とても暖かいものが・・・こみあげてくるのを感じる。
そっか・・・みんな僕のことをそう思ってくれてたんだ。
それが当たり前だと思ってくれてたんだ。

「・・・」
「ほ、ほわあ!!・・・理樹君泣いてる!?・・・何かあったの・・・?」
「?・・・ほんとだ。・・・うん。とてもうれしいことが・・・あったんだ」
「???」

自分でも気づかないうちにどうやら涙がこぼれていたらしい。
不思議と・・・それを拭き取ろうとは思わなかった。
涙を拭きとらず・・・僕は笑っていた。

「お!どうだ?りきだるま。そっくりだろ?」

そういって恭介が僕たちの所にやってくる。
その後ろにはリトルバスターズのみんな。
これで10人がそろった。

「わふー、リキのだるまなのですっ!!」
「確かに似てるな、もずくを食わせてみよう」
「いや、姉御・・・それはちょっと」
「この手の形は何をあらわしているんでしょう・・・ミステリです」

みんながりきだるまをまじまじと見る。
恥ずかしいよ・・・。

「どうだっ!!自信作だ!!」

鈴は誇らしげだ。
確かにいい出来かもしれない。
・・・でもね、鈴。それじゃあ足りないんだよ。
僕は鈴に向って言う。

「これじゃあ、まだ駄目だよ」
「何い、何が駄目なんだ?」

恭介に目を向ける。
恭介は、ああ。と頷く。
どうやらわかってくれたようだ。

「確かに・・・足りないな」
「だから何が足りないって言うんだ・・・?」



「足りないよ・・・9人も足りない」

僕は笑顔でそう答えた。
鈴が目を丸くする。
そう・・・僕らは10人でリトルバスターズだから。
10人一緒じゃないと駄目なんだよ。


そのあとはみんなで雪だるまを作った。
はじめに作ったのは鈴。僕の隣だ。

「鈴って言ったら猫だろ」
「あと、鈴もだよ~」
「鈴の猫って、マッスルと、マッチョと、あと何だっけか?」
「んなもんいるかー!!」

次は小毬さん。

「星は外せないな」
「こまりんはヒトデがすきだなあ、球筋に出てるゼ」
「三枝・・・俺の真似のつもりか?」

次は真人

「筋肉は忘れるなよ」
「ここはあえて、贅肉でせめてみませんか・・・?」
「わふー!!それはもはや井ノ原さんじゃないのですっ!!」

次はクド

「クドは犬っぽい」
「ふむ、ブルドッグそっくりにしてみよう」
「イメージ違うから・・・」

次は西園さん

「やっぱり本だよね~」
「薄くて大きめの本がオススメだぞ」
「それはやめてください・・・」

次は謙吾

「ジャンバーは当然いれてくれ!!」
「あとはネジを抜いたらどうだ?」
「人ですらなくなっちゃうから」

次は来ヶ谷さん

「姉御らしく、キムチともずくとおっぱいで決まりですね!!」
「・・・葉留佳君が私をどうみてるかがよくわかったよ」
「わふー!!来ヶ谷さんがこわいのですっ!!」

次は葉留佳さん

「はるかはうるさい」
「・・・同意です」
「ゆきだるまで表現できるものにしてくれ・・・」

そして最後は・・・恭介。
僕の隣だ。

「やはり恭介さんは直枝さんの隣が一番です・・・!!」
「・・・美魚君。テンションあがりすぎだ」
「馬鹿兄貴はバカっぽく作ろう」
「やーい、ばーかばーか」
「真人にまで言われるとはな・・・」
「そんなに馬鹿じゃないだろう・・・なんていうと思ったか、ばーか」
「やはは、何ですかネ。この争いは」
「わふー!!恭介さんが馬鹿にされてるのです~」
「恭介さんが馬鹿だったら私はどうなっちゃうんだろう・・・」
「あー、恭介の馬鹿はベクトルが違うから・・・」

これで最後だ・・・
最後に腕を刺して・・・

「完成だっ!!」

わー!!とみんなから歓声と拍手が挙がる。
僕たちの・・・リトルバスターズゆきだるまが完成した。

10人で輪になって手をつないだ・・・
まさしく僕らを象徴するようなゆきだるまだ。

みんなゆきだるまの完成度に満足しているようだ。
手を叩きあって喜びを分かち合う。


不思議なものだ・・・

こんなにも寒い中

こんなにも冷たい雪を触っていたのに。

こんなにも暖かいなんて・・・


そしてそれが・・・リトルバスターズなんだろう。



「よしっ!みんな!!」

恭介が声をかける。
今日の最後を飾るのだろう。
これで今日と言う騒がしい日もおしまいだ・・・。
やっぱりそれは少し寂しいな・・・


「すぐに風呂に入ってもう一回集合だ!!このあとは鍋パーティで盛り上がるぜ!!なあ?小毬!!」
「はい!そうなのです~!!」


・・・どうやら僕らの賑やかな1日はまだ続くらしい。
そしてこれからも・・・ずっと続いていくのだろう。

そんなことを考えながらみんなで寮に戻る。


・・・みんなで食べる鍋は格別だった。

___________________________

3部作後編です。いかかでしたか?

ほのぼのコメディというなんともなジャンルでしたがなんとか終わらせることができました・・・
本当なんとか。

リトルバスターズの暖かい雰囲気を出したかったんですが・・・結果は如何に・・・・

感想いただけると嬉しいです!!

ついでにサントラ買った記念にこの作品の音楽イメージを・・・
はじめ             Misson posiible
恭介が埋もれた後        チクタク・ルーチン
りきだるまの特徴        Little Melody
みんなで雪だるまを作るシーン  少女たちの午後四時半
雪だるま完成          雨のち晴れ instrument
恭介が声をかけてからラスト   BOYS DON'T CRY

的なイメージで作りました。
よかったらどうぞ。



今回の未収録シーン

「これじゃ足りないよ」
「ああ、足りないな」

「だから何が足りないんだ?」



「「筋肉」」

ホントスイマセン・・・
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無題
もうなんか・・・寒いはずなのにあったかいですね
リトルバスターズ最高ーー!!
とくめいきぼう 2007/10/05(Fri)12:11: 編集
Re:無題
>とくめいきぼうさん
コメントありがとうございます!!
少しでも暖かい雰囲気が出せていれば嬉しいです!!

またよかったら読んでください~

リトルバスターズ最高ーーーー!いやっほうーーーーーーーーう!!
【2007/10/06 00:02】
コメント失礼します
中編まであんなにギャグばっかりだったのに、
ここであったか話になるなんて・・・なんだかやられた感がw
でも本当に面白かったです。
素敵な三部作読ませていただきありがとうございました!
ここてつ URL 2007/10/07(Sun)01:32: 編集
Re:コメント失礼します
コメントありがとうございます!!
急に路線変更したみたいで申し訳なかったです・・・

でもおもしろいと言っていただけると非常にうれしいです!!

是非またよんでください~
【2007/10/07 21:04】
リキダルマにやられたぜ…!
コメント感想失礼します~。
全編読み終えました。
まさか前編のリキダルマがほのぼのパートの温かなオチになるなんて・・・。
いやぁ、温かいお話ゴチソウサマです~♪
リトルバスターズは不滅だぁっ!!

あと、私のHPでの書き込みに返信しておきましたが、こちらでも一応報告を。。

mixiのほうで書いているというSSについてですが、私は全然おっけーです♪
私は自分のネタと他の人のネタがかぶっていてもあまり気にしないほうなので、じゃんじゃんUPしちゃってください~。
むしろ楽しみにしていますっ♪

でわ。
REI URL 2007/10/07(Sun)21:50: 編集
Re:リキダルマにやられたぜ…!
>REIさん
コメントありがとうございます!!
今回の話はりきだるまありきではじまりました~。
あとはすべて後付けです・・・
3部作付き合ってくれて嬉しいです!!

返信ありがとうございます!!
ではではUPさせてもらおうと思います~
だいぶ暴走してる話ですが、
そっちもよかったら感想いただけると嬉しいです!!
【2007/10/08 14:45】
無題
WARMING SNOW読んだよ。ちょっとホロリときた
面白かったよ。
リトルバスターズ最高ーーーー!いやっほうーぅ!!
個人的に恭介と小鞠のカップリングは有りだと思うんだ。
アーセナル 2007/10/11(Thu)00:47: 編集
Re:無題
>アーセナルさん
コメントありがとうございます!!
今回の話はちょっといい話を目指してみました~。


前半ギャグばかりですが・・・
リトルバスターズ最高ーー!!いやっほーーーーう!!

自分も恭介と小毬はアリだと思います~。
あとなんとなく恭介と西園さんの組み合わせも好きです。

またコメントいただけると嬉しいです!!
【2007/10/11 01:17】
楽しいです
 こちらも読ませていただきました。
特徴が無いと自嘲する理樹に対する小毬さんの暖かな言葉に胸が温かくなりました。
そして理樹の9人も足りない、誰かが欠けてもダメなんだにも胸が温かくなりました。
 そしてそれぞれのキャラに対する雪ダルマの特徴についてのコメントに笑い、ほんと寒いけど温かい良いお話でした。
 個人的に小毬さん・クド・唯湖姐さんが好きでして、恭介・小毬さんと言うカップリングはなかなかいい感じかなぁと思えますね。
 この二人が恋人或いは夫婦になったならば、
某クラナドの古河夫妻みたいになりそうだなーと
思わずにやけてしまいました。
 あぁこの二人にあの追いかけっこさせてみたいです。
 恭介×小毬なお話も読んで見たいと思うるじゅなーでした。
 これからもガンバです!
るじゅなー 2007/10/30(Tue)08:40: 編集
Re:楽しいです
コメントありがとうございます!!

この作品は「とても寒い日の少しだけ暖かい話」というのをコンセプトに書きました。前半はギャグ連発ですが・・・

少しでも暖かいと言っていただけるととてもうれしいです!!

恭介×小毬・・・アリです。確かに古河夫妻のようだ・・・自分的には恭介×美魚も捨てがたいですね・・・
まあ単純な絡みなら姉御とが書きやすいんですが・・・

これからもガンバします!!
是非ぜひいろいろ読んじゃってください!!
【2007/10/31 02:48】
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